会長挨拶2021.6

島根看護連盟
会長 川合 政惠

 

ごあいさつ

 

 会員の皆様には、日頃より連盟活動へのご支援、ご協力をいただき心から感謝申し上げます。

 未だに、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中にありますが、いのちを守る最前線の場で看護にご尽力いただいております看護職の皆様に、心より感謝の意を申し上げます。

 未曾有の感染症有事にあって、看護は地域の人々からかつてないほどの信頼と期待を高めています。そうした一方、人材確保、看護提供体制、看護職の働き方などの諸問題が一層浮き彫りにもなったという、医療現場の声が聞かれます。看護の役割、価値について地域の人々の理解が深まろうとしているこの機に、これらの問題の改善、解決に向けて取組んでいくことが、一層重要になると改めて認識いたします。

 日本看護協会が看護連盟を創立してから61年となります。この61年間に看護をめぐる制度的な環境は大きく変わってまいりました。超高齢化社会への手立てとして、地域包括ケアシステムの構築・推進がなされ看護職に求められる役割、活動のフィ-ルドは拡大するとともに多様化してまいりました。そうした中で、人々の生命・生活・尊厳を守る看護の発展、看護職の活用は、ますます重要なテーマであります。

 日本看護協会、島根県看護協会は、今年度6つの重点政策を掲げ、訪問看護師倍増策・看護職の働き方改革、看護職員確保方策など事業の推進に取り組むとしています。看護協会が掲げる諸課題には、政治の場で法制化、制度化が行われなければ解決できないことが多くあります。現在、看護職国会議員は衆参両議院に4名の議員が活躍され、諸課題の解決のために尽力いただいています。今後も継続して、看護職の議員を政治の場に送り続けることが不可欠であり、私たちは、その重要な使命と役割を担っています。看護職一人ひとりが看護の実践者として、政策に関心を持ち、現場の気づきを声にして政策が形成される場に、さまざまな形で影響を与えていく、その努力を積み重ねていく必要があると思います。

 令和2年度事業では、看護協会と連携し、感染症有事に対応し職務に当たる看護職への処遇や負担軽減等について、看護職の皆様の声を国会議員、県会議員の方々に直接届ける活動を行い、国や県の感染症対策に盛り込まれました。また、県議会議員の病院や訪問看護ステーションでの看護体験や特定行為研修、看護職員不足・地域偏在等の課題を県議会で取上げていただくなど、県の看護政策の推進を図っていただきたく要望を行いました。

 衆議院議員の任期が切れる本年10月21日までに衆議院議員選挙が行われます。そして、来年は参議院議員選挙の年です。看護職の政治への参加意識が試される年になります。国政の場に看護の代表議員を送り出す固い決意で取り組んでいかなくてはならないと思っております。地域の人々により良い医療が提供できるために、看護職としての誇りを持ち働き続けられるために、会員の皆さまとともに取り組んでまいりたいと思います。今年度も引き続いてご協力をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。